き田たけうどんはなぜ細麺?釜たけ閉店の真相とミシュラン獲得の全貌
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2000年代以降の関西うどん界において、木田武史氏ほど大きな影響を与えた人物はいません。2003年3月、大阪・難波千日前で創業した「釜たけうどん」は、本場・香川の讃岐うどんが持つ剛直なコシではなく、モチモチとした弾力とグミのような独特の粘り腰を持つ「大阪讃岐うどん」という新ジャンルを確立しました。また、ちくわ天と半熟卵天を組み合わせた「ちく玉天ぶっかけ」を全国区の定番メニューへと押し上げ、10人以上の弟子を輩出する「釜たけ一門」の総本山として君臨していたのです。
しかし2017年6月、うどんファンに衝撃が走ります。連日大行列が絶えなかった千日前の「釜たけうどん」本店が、突如として暖簾を下ろしたのです。日刊ゲンダイDIGITALのインタビュー取材などにおける木田氏本人の証言によると、閉店の背景には「東京などの商業施設への多店舗展開に伴う契約形態の変化」や「自身の体調面・現場運営における限界」が複雑に絡み合っていました。結果として、「釜たけうどん」の屋号と店舗運営権を別会社へ譲渡する決断を下したのです。
「釜たけ」の屋号を手放し、あえて「細麺」を選んだ職人の矜持
屋号を譲渡したことで、木田氏は自らが生み出した「釜たけうどん」の名前を使えなくなりました。さらに彼が直面したのは、「これから先、どんなうどんを打つべきか」という根本的な問いでした。すでに大阪の街には、自身のもとで修業し独立した弟子たちが「釜たけ流の極太麺」を提供する人気店をいくつも構えています。
そこで木田氏が下した決断は、「自分がかつて作った太麺の模倣はしない。弟子たちと同じ土俵で競うのではなく、誰も見たことがない細麺で勝負する」という驚きの路線転換でした。こうして約8カ月の充電期間を経た2018年2月8日、自身のフルネーム(木田武史)から名付けた「き田たけうどん」を難波千日前の路地裏にオープンさせたのです。
| 比較項目 | 旧・釜たけうどん(千日前本店) | き田たけうどん(現在) |
|---|---|---|
| 麺の太さ・特徴 | 約4.5〜5ミリの極太麺(豪快なモチモチ感) | 約1.8ミリの細麺(滑らかな喉越しと強い弾力) |
| 標準の茹で時間 | 約15〜20分(見込み茹でが必須) | 約4〜5分(茹でたて提供の高速化を実現) |
| 小麦粉の配合 | オーストラリア産小麦(ASW)主体 | 国産小麦複数種の独自ブレンド(多加水熟成) |
| 看板メニュー | ちく玉天ぶっかけ・キムラ君 | ちく玉天ぶっかけ(細麺)・炙り肉うどん・つけ麺 |