アルプス一万尺の小槍は実在した!槍ヶ岳の危険な岩場と歌詞の証拠を徹底追跡
Your complete guide to アルプス一万尺の小槍は実在した!槍ヶ岳の危険な岩場と歌詞の証拠を徹底追跡, including key takeaways.
「アルプス三万尺」の勘違いと並んで多くの日本人が衝撃を受けるのが、歌詞の前半部分「こやぎの上でアルペン踊り」の解釈です。子どもの頃、「スイスあたりの美しい牧草地で、白い子ヤギの背中に乗って楽しくダンスをしているメルヘンな風景」を思い描いていた人が大半ではないでしょうか。
ところが、実際の歌詞を漢字で表記すると「小槍の上でアルペン踊り」となります。「こやぎ(子山羊)」ではなく「こやり(小槍)」なのです。
標高3030メートルに突き出す槍ヶ岳の「小槍」
この「小槍」とは、長野県と岐阜県の県境にそびえる北アルプス(飛騨山脈)の名峰・槍ヶ岳(標高3,180メートル)の山頂(大槍)のすぐ横に突き出ている鋭い岩峰のことです。小槍が位置する場所の標高がまさに約3,030メートル(一万尺)であることから、「アルプス一万尺、小槍の上で」という歌詞が生まれました。
そもそも、この楽曲の原曲はアメリカ南北戦争時代の行進曲『ヤンキードゥードゥル(Yankee Doodle)』です。日本に伝わった後、昭和初期に旧制松本高等学校(現在の信州大学)の山岳部員たちが、地元・北アルプスの山々を讃えるために独自の歌詞を乗せて歌い継いだのが「アルプス一万尺」のルーツとされています。つまり、ヨーロッパのアルプスではなく、日本の登山家たちの魂が込められた「日本アルプス(北アルプス)の本格的な山岳ソング」だったのです。